2012年03月30日

箱入娘の開花

F-note603.jpg 新展開を迎えたネリマダイコンの完全復活計画、専用のビニールハウスにもやっと春の恩恵がやって来た。
 今年から本格的な採種が始まった純粋ネリマダイコン、それ専用のハウス内にも動きが出始めている。小さなままで無事冬越し、ここのところの温かさでグッと大きくなり始めた箱入り娘達。いわゆるダイコンの部分が成長する間もなく春を迎えたため、気温の上昇と共に一気にトウ立ちし始め、花芽もチラホラと見え始めている。ダイコンの成っていないダイコンなんて、ただの菜の花にしか見えないが、花の色は「白」これは大きく違う。
 ダイコンはネリマに限らず他種と交配しやすいらしく、同じ形質を保つ為には受粉に気をつけなければならない。このハウスも換気用の開口部には花粉よけの目の細かいネットが張られ、うっかり咲いてしまった他種の花粉侵入を防いでいる。箱入り娘もいかばかりという過保護な防御である。たかがダイコンというなかれ、純粋を保つのはかくも大変なのである。親の苦労が偲ばれる(笑)
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2012年03月29日

第二弾ジャガイモ

F-note602.jpg さあ、新年度第二段、ジャガイモの植え付けだ。天気もいいし気分も爽快、これが一番春作を感じる作業である。
 たくさん芽が吹いた種芋を、その芽が上手く半分になるようにカットする。その後、殺菌、乾燥効果を狙って藁灰をまぶし、切り口をうえにしてしばらく日光にさらす。その間に20cmほどの溝を掘り、堆肥と完熟発酵させた肥料を混ぜ合わせ準備完了。溝に等間隔で種芋を並べ、その間に先ほどの肥料を均等に置いてゆく。今年は切り口を下に並べた、乾燥させたので腐る心配はないだろう。後は土を被せ、クワの背でポンポンと鎮圧しておく。最後は植えた場所を踏みつけないようヒモを張ってオシマイだ、やれやれ。
 引き続きキャベツ苗の植え付けといきたいところだが、今年は冷え込んだせいか、まだ小さいらしい。で、次回に回すことになった。う〜ん、なんだか物足りないな、このままでは体の準備が整わないではないか。なにしろスロースターターなんだよ最近は・・・早い話が歳、かな(笑)。
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2012年03月27日

最初の一歩

F-note601.jpg とにかく、まず一歩だ。いつものように最初の作業、葉モノの播種だけは取り急ぎ片付けてきた。
 今日は天気にも恵まれ、絶好のスタートが切れた。ほぼ二ヶ月ぶりのフィールドワーク、なまった体にムチを入れサクサクとこなそうとするのだが、やっぱり体が重い(苦笑) それでも急がず騒がず、淡々とこなすのがシーズンはじめの定石である。たぶん、明日の朝はちょいと筋肉痛になると思うが、それがまた気持ちいい・・・はずである。まっ、とにかくホウレンソウ、小松菜、ネギ苗の仕込みはどうにか済ませた。残るはジャガイモ、キャベツと続くが、この辺りになると体も慣れて、快調にクワをふるう勇姿が蘇るはずである。
 今年からの大きな変化、区画の変更はいろいろ考えておかないと面倒なことになる。なにせ、農機具や肥料のあるビニールハウスから随分外れにあるので、あっ、忘れた、が重なると何度も往復することになる。これがキツい。今日も何度も行ったり来たりするはめになった。これはシーズンはじめのためと思いたいが、歳のせいかも・・・いや、考えるのは止そう。
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2012年03月26日

出遅れた!

F-note600.jpg やばい、出遅れてしまった。何を勘違いしたか、農園の開始を一週間間違えたらしい。あんなに待ちこがれていたのに、なんてこった。
 ちょっと時間に余裕のできた午前中、始める前の下見のつもりで出掛けた農園の姿に「なんじゃこれは!」 この名言もこんなところで使われようとは思ってもいなかったに違いないが、当人はもっと驚いた。すでに播種の終わった畝に、整然と並んだ寒冷紗のトンネル、これが驚かずにいられようか。ジャガイモの植え付けが終わったところには、目印の割り箸がそれとなく刺してあり、あとは芽吹きを待つばかりの区画もある。
 慌てついでに作業でもして帰ろうかとも考えた。がしかし、である。開園一番の畑はトラクターが入りフカフカの状態になっている。そこへスニーカーじゃ、いくらなんでも上級ファーマー失格である。泣く泣く農園を後にしたが、さて、どう挽回したものか・・・明日出直すしかないな、もちろん長靴履いて。
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2012年03月23日

榎の輪切

F-note599.jpg へへへっ、もらったもんね、榎の輪切り。差し渡し50cmはあろうかという立派なエノキ、眺めているだけで思わずにんまりしてしまう、なんでだろう?(笑)
 先日、立川の取材先の保存樹林で、行政による更新伐採の現場に出くわした。いつもお仕事で世話になっている農家所有の雑木林だが、ここのところ、ご近所から落ち葉の苦情もあるし、大きくなりすぎ下生えにあまり良い影響もないということから、エノキの伐採作業が行われていた。傍目から見ると、こんな立派な自然樹木を切り倒すことなど必要なのかと疑問にも思うが、雑木林は昔からこうして維持されてきたということだ。切り倒された一本の樹木、その枝を広げていた空間に太陽の光りが降り注ぎ、新しい木々を育む。昔はこうした落葉樹から自前の堆肥を作ったりもしたそうだ。再生可能な農業の時代は既に存在していたのである。
 ともあれ、感傷に浸りつつも俗物は現世利益が優先、滅多に手に入らぬ輪切りの榎を無理矢理切り出してもらった。ざっと見て年輪は60、ほぼ同年代のこの輪切り、さて何に使おう・・・。
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2012年03月19日

ハクサイ菜花

F-note598.jpg 日差しは確実に春の強さを持っている。しかし、今日の寒さは一体なんだ、三寒四温とは言うが寒があまりに強すぎないか。
 とはいえ、畑では残された野菜達に花が付き始めた。いわゆるトウダチというやつだが、こんなのを見てると異常寒波もほんの些細な事に思えてくる。おおむね、自然の運行は大きくずれてはいないのかもしれない。
 長崎ハクサイの菜花が一斉に伸び始め、ちょうど良い食べごろサイズも心が痛まぬ程には収穫できた。なにせ取材用である、そこそこは残しておかぬと後で自分の首を絞めることになる、用心々々(笑) このハクサイの菜花が、また美味い。アブラナ科はだいたいのものが食用になるが、コマツナ、ハクサイは群を抜いて美味いし、食べ出がある。なにせ市販の数倍はあろうかという花芽が付く訳であるから、そこらのスーパーで売っている菜の花なんか足元にも及ばない、でかいのだ。コイツを芥子和えでガッツリ頂く。そしてその香りと苦みは、その大きさほどの春を告げる。今日は微発泡の純米生酒とでも合わせるか・・・むふ、顔が緩む。
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2012年03月14日

やさい畑春号

F-note597.jpg 気候も良くなって来た。そろそろシーズンインも近いが、いまだ菜園は立ち入り禁止状態、そんな時、余計に気持ちをあおる一冊(笑)
 やさい畑春号が発売になっている。創刊10周年というから、もうそれだけ長くお世話になっている訳だ。ありがたい事である、感謝!
で、この号の我が特集は「野菜づくりまるごと講座」と言うタイトルで始まる。都下立川市の体験農園園主さん、T氏を講師として迎え春夏野菜の大特集である。時期も時期とてグッドタイミング、まるで計ったような出版・・・そう、これがノウハウ本の生命線、あたりまえか。
例によって春号栽培カレンダーも付録について、年間の計画を立て易くなっている。今年は寒地〜寒冷地〜一般地〜温暖地と、日本中の気候に合わせた細かいスケジュール表が目を引く。さらに温暖化傾向表でもつけば完璧だが、それが分かれば苦労はしないよな〜。とにかく年を通して一番のお買い得号、一冊いかがですか?(爆)
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2012年03月13日

トウだちハクサイ

F-note596.jpg 長かった今年の冬も、どうにか峠を越えたようだ。思わぬ冷え込みもあるにはあるが、日差しはすっかり春、もうすぐ農園も始まる。
 とはいっても、農園の区画にはまだな〜んにもない。そろそろ園主さんがトラクターで深耕し、堆肥を鋤き込んでいる時期だが、生徒達は講習開始まで出入り禁止である。天気の良い日にはウズウズと菜園虫がやたらと疼くので、公園にでも出掛けようかと思うと雨が降る。これも春の証か。
 なにか、春先の農園を象徴するようなものはないかと、取材先の農園を物色したところ、こんなものに出会った。朽ちたハクサイが、花を咲かせる為にトウ立ちし始めているのだ。野菜も存外野生の力強さを内に秘めている、春がその呪縛を解いたのかもしれない。誤解のないよう断っておくが、これは農家の出荷用ではない。取材用に栽培して頂いたハクサイを、花芽を撮る為にわざと残してあったものである。誤解なきよう(笑)
posted by 怪カメ at 18:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 農園日記