
今年から本格的な採種が始まった純粋ネリマダイコン、それ専用のハウス内にも動きが出始めている。小さなままで無事冬越し、ここのところの温かさでグッと大きくなり始めた箱入り娘達。いわゆるダイコンの部分が成長する間もなく春を迎えたため、気温の上昇と共に一気にトウ立ちし始め、花芽もチラホラと見え始めている。ダイコンの成っていないダイコンなんて、ただの菜の花にしか見えないが、花の色は「白」これは大きく違う。
ダイコンはネリマに限らず他種と交配しやすいらしく、同じ形質を保つ為には受粉に気をつけなければならない。このハウスも換気用の開口部には花粉よけの目の細かいネットが張られ、うっかり咲いてしまった他種の花粉侵入を防いでいる。箱入り娘もいかばかりという過保護な防御である。たかがダイコンというなかれ、純粋を保つのはかくも大変なのである。親の苦労が偲ばれる(笑)